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「意味の分からない対バンライブ」を目の当たりにした

はじめに言っておきます。

ネタバレあります。

これから行く人、ネタバレ見たくない人は見ないで下さい。

 

 

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誰がどう見ても「ヤバイ」対バンライブに行って来た。

 

ONE OK ROCK × Mr.Children at 横浜アリーナ

 

誰がこの二組が対バンするなんて考えたことか。

きっと誰も想像しなかっただろう。普通ならあり得ないと思う対バンである。

 

私もはじめ聞かされた時は何かの冗談なのかと思って信じなかったのだが、公式サイトを見ると間違いなく「Mr.Children」の文字が。正直「は?」しか言えなかった。(笑)

バンに呼ばれるMr.Children。対バンに呼ぶONE OK ROCK。一体どういう経緯や思いがあってこの対バンが成立したのか、それを本人たちの口から是非とも聞きたかった。何故日本のモンスターバンドを呼ぶと決めたのか。何故Mr.Children側も対バンしようと思ったのか。どういう思いでワンオク側もミスチルを呼ぼうと思ったのか。それらに関してはオーディエンス全員が気になっていたことだったと思うのでお互いに話してくれたのだが、なんとまあ意外なものだった。これに関しては後程話すとする。

 

私はミスチルの「未完」Tシャツを着ていった。一緒に行った人も未完Tを着ていったのだが、まあいない。今まで行ったライブは前のライブのTシャツを着るだとか、対バン相手のTシャツを着る人や全然関係ないバンTを着る人が結構いたりしたのだが、今回のライブではそれが無かった。ほぼ全ての客が今回のAmbitionsのTシャツを着て、Ambitionsのタオルを持っていた。まず全然関係ないTシャツを着ている人は全くいなかった。ミスチルのTシャツを着ている人も私たち以外に2人しか見なかった。そのほかはほぼ全て今回のワンオクのグッズ。まあその代わり、「滅多に見ないミスチルTシャツ」を着ているということでちょこちょこ話しかけられたりもしたのだが。とにかく浮きまくっていた。

 

開演前、勿論話題になるのは「ミスチルが何を歌うのか」。ライブ前に酒をひっかけながら何を歌うか予想していた。「とにかくミスチルを深くは知らない若い客が多いだろうから有名どころで固めてくるのは間違いない」ということで「名もなき詩」「innocent world」「HANABI」「エソラ」辺りは間違いないだろうと予想した。歌って欲しい曲として「CENTER OF UNIVERSE「擬態」「シーソーゲーム」「ニシエヒガシエ」等は挙げていた。居酒屋で話している時に、隣にいた男女客も今回のライブに参戦する人っぽく話を聞いていたのだが、女性がそこそこのミスチルファンでそこでもまた「ミスチルが何を歌ってくるか」を話していたので静かに耳を傾けていたのだが、その女性は「旅立ちの唄」とか歌うんじゃないか?と予想していたが、個人的にそれは無いと思っていた。「HEROとか歌って欲しいよね〜」という意見には賛同出来たが、どうも話している内容がミーハー感あったのでなんだこの人と思って聞いていたが、なんとその人「私ミスチルのライブはesの時から行ってます」という発言が聞こえてきた。これはさすがに驚いた。ただ、「私アルバムはSENSEだけ持ってないんです」という発言も聞こえておいおい…と思ったのだが(笑) 結構SENSEも名曲揃いだから借りてあげて。

 

とまあ、色んな話で久々にミスチルの話題で盛り上がったのが楽しかった。攻めてくるのか、無難に固めてくるのか、ファンとしては攻めてきて欲しい気持ちがあるが…どう出るか。という感じだった。

 

そしていよいよ開演。照明が消えて、興奮はMAX。いよいよミスチルが見られる…!という気持ちでいっぱいで、彼らは現れた。

彼らにSEたるものは無いので無音で現れたのだが、出てきた後にovertureが流れたので一緒に行った人と「あれ…これってもしかして…!」と大興奮。周りでギャーギャー騒いでたのは私たちぐらいだったのだが(笑) 1曲目は「fanfare」。アップテンポの曲で皆それなりに盛り上がっていたように思う。「まるで袋の鼠〜」の部分を若干端折って歌っていたのが気になったが(単純に歌詞間違い?)。「悔やんだって後の祭り〜」から歌い始めていたので、端折ったのか間違えたのかは分からない。そこからの2曲目は「擬態」。SENSEだけ持ってない彼女は楽しめたのだろうか、というセトリだ(笑) しかしまさかここで擬態を歌ってくれるとは結構嬉しかった。サビで死ぬほど盛り上がったのも周りで私たちくらいだった。周りの人はあまり知らず「?」という感じの人が多かったように思う。桜井さんが歌詞を間違えて、JENがめちゃくちゃ笑っていた。(笑) しょっぱなを間違えたのだ。「ビハインドから始まった〜」のところを「ディスカウント」と言いかけていたのでさすがに笑った。

 

 

 

盛り上がった後にMC。ここで桜井さんが何故ワンオクのライブに出ることになったのかを話してくれた。それは実に単純なものだった。

 

「この間Takaくんとご飯に行ったんですよ。その時に僕から『ねぇ…今度そういえばツアーやるんだって…?もし良かったらさぁ…?その前座をやらせてくれないかなぁ…?』と頼んだわけですよ(笑) …Takaくんもきっと、断れなかったんだと思います!(爆笑)」

 

あら、そうだったの。とても意外。めちゃくちゃ笑ったけど。

まさか桜井さんの方からオファーするとは。後から聞いた話だが、どうも桜井さんの息子さんがONE OK ROCKのファンだという噂を聞いたのだが。親の力っていいな…。

 

ライブ前に色々考えたんだけど、どうしても見つからなかった疑問の答えがまさかこんな単純なものだったとは夢にも思わなかったな。単純すぎて、なんか愛おしくなった。(笑)

 

「ここにいる人は、僕たちの息子くらいの年齢の人たちが多いと思うんですけれども、実は僕、去年ここ(横浜アリーナ)にONE OK ROCKのライブを見にきてたんですよ。 その時にTakaくんがね、『俺たちは世界一のバンドだ!』と豪語していたわけですよ。…ここに先輩がいるのになぁ…と思いながら聞いていたんだけどね(笑) でもまぁ、そんなことを堂々と怖じけずに言えるほど大きな人間になっていることは僕も非常に尊敬します」

 

と桜井さんは話していた。悪魔なのか悪魔じゃないのか…(笑)

 

ONE OK ROCKというバンドは、いつもいつも順風満帆なわけではなくて、大変な時期もあったみたいで。上手くいきそう、と思えば壁が立ちはだかり。また上手く行くと思えば壁が現れ。そんな色んな大変な思いをしてきたバンドだと聞きました。大変な時期には、メンバーでカラオケに行ったと聞きました。その時に僕たちの歌も歌ってくれたみたいです。次にやる曲はその時に歌ってくれて、Takaくんが大好きだと言ってくれた曲をやろうと思います。…『Tomorrow never knows』」

 

そこからのTomorrow never knowsはさすがに客席もどよめいていた。私も鳥肌が立った。ONE OK ROCKの中でもこの曲は結構特別な思いがあるのかもしれない。彼らもどんな気持ちで聴いていたのだろうか。

 

そして驚いたのがその後にやった「跳べ」。これはぶっこんできたな、と思った。ぶっこみかたがなんとも言えないぶっこみ方で笑ってしまった。おそらくお客さんに跳んで欲しかったんだろうな、と思う。さすがに周りのワンオクファンはポカーンとなっていた。(笑) 盛り上がっていたのは私たちだけ。「ワンツーのスリー、ゴー!」の部分も当然誰も歌わない。このアウェイすぎる状況が最早楽しくなってきてめちゃくちゃテンション上がった。これを聴けたのはファン的にはめちゃくちゃ嬉しかった。まさかここで「跳べ」を聴けるなんて想像もしなかったなあ…。

 

そして最後にやったのが「終わりなき旅」。名曲以外の何物でもない。ミスチルが5曲で終わってしまうのが非常に惜しかった。その5曲の破壊力はとてつもないものだったのだが。

 

そしてモンスターバンドの出番は終わり、いよいよ次はメインのONE OK ROCK。去年のメトロック以来のワンオクだったので結構楽しみにしていた。

 

セトリはこれ。

 

1.Ambitions -introduction-

2.Bombs away

3.ONION!

4.Deeper Deeper

5.Taking Off

6.20/20

7.Cry Out

8.Clock Strikes

9.Bedroom Warfare

10.69

11.Always coming back

12.Wherever you are

13.Listen

14.Bon Voyage

15.Start Again

16.I was King

17.Take what you want

18.The Beginning

19.Mighty Long Fall

20.We are

 

アンコール

1.One Way Ticket

2.完全感覚Dreamer

 

おそらくワンオクだけで3時間はやったと思われる。出てきた時の歓声が凄かった。実は色々あって新しいアルバムを借りていない私(笑) それでも全然楽しめた。まさかONION!をここで聴けるとは思っていなかったので嬉しかった。しかもその後にめちゃくちゃ聴きたかったDeeper Deeperもやってくれた。あとはしっとりと歌い上げるWherever you areだったり…。やっぱり何度聴いてもThe Beginningは良い。しかし実はこの日、家を出る時にThe Beginningを聴いていたのだが盛大に携帯を落としてしまい、画面にヒビが入ってしまったという事件があったのだ。ショック…The Beginningを聴きながらウキウキすると何もいいことが無いので、私はこの曲に呪われているのかもしれない…(以前岐阜旅行に行った時にこの曲を聴きながら車を走らせているとスピード違反で摘発されてしまったという前科がある) 。ただ曲としては凄く好きだ。ライブ前にMighty Long Fallはやると聴いていたのだが一向にやらないのでいつやるのだろう?と思っていたら終盤でやったので爆笑してしまった。この曲でめちゃくちゃヘドバンした。楽しかった。もうちょっとで脳震盪起こしそうになったが。(笑) 完全感覚Dreamerも聴きたいなあと思っていたら本当の最後でやってくれたので満足。

 

そしてONE OK ROCK側の「ミスチルを呼んだ理由」をTakaが話してくれた。

 

「さっきMr.Childrenさんからも話があった通り、僕が桜井さんとご飯に行った時に桜井さんからオファーされました。…断る理由がありませんでした。(笑) むしろ僕たちのスタッフがMr.Childrenさんのスタッフに物凄く気遣うかもしれないんですけれどもいいですか!?と(笑) 何なら桜井さんだけの出演でもいいんで…とそれはそれは緊張しまくりだったのですが、後日桜井さんからご丁寧にお返事を頂きまして。『Mr.Childrenとして出演させて下さい』と。もう緊張でガッチガチですよこっちは(笑) とっても贅沢なんですけれども、さっきリハーサルで4人でMr.Childrenさんの演奏を最前列で見ていたんですけれども、さっき歌ってくれたTomorrow never knowsを間近で見られて感激しました…最後は4人で肩組んで左右に揺れながら聴いてましたよ(笑)もう胸がいっぱいになって…ようやくお前ら(観客)の気持ちが分かったよ!!(笑)」

 

とまあ面白いエピソードを話してくれたのですが、ここからまた面白い話は続き。

 

「その(桜井さんと)ご飯食べに行った時に、まあ桜井さんが酒でベロンベロンになって。桜井さん、勿論普段もいい人なんですけれども、お酒を飲むと…もっといい人になるんですよね(笑) それでその時にベロンベロンになってたので僕が車で桜井さんを家まで送って行ったんですよね。『よかったら俺ん家きなよ!』って言ってくれたんですけど、それが夜中の3時とかなんですよ(笑) 僕も後輩なので勿論送りはしたんですけれども、桜井さんが『良かったらウチ上がりなよ!』と楽しそうに言ってくれたのですみません…って言いながら家に上がったんですけれども、夜中の3時とか4時とかですよ!?ご家族の方も全員当然寝ていらっしゃるお時間だというのに、桜井さん、部屋の電気全部点けるんですよ!!(笑) これはすごいな…と。日本のモンスターバンドになると、これくらいするのかと(笑)僕もそれくらいのことが堂々と出来るようになりたいですね。こう…部屋の電気を全部点けられるくらいの堂々さ(笑)」

 

これは笑った。桜井さん面白すぎるだろ、と。

そしてまだ話はちょこっと続き。ONE OK ROCKが大変だった時期のお話になり。

 

「俺ら大変だった時にカラ館に行って歌ったんだよな(笑)クッソまずい焼酎飲みながら歌ってたんだよな(笑)」と。Tomorrow never knowsの話になってTakaが「俺あの曲好きなんだよ〜」と言っていた。「ミスチルさんの話をすると止まらないので曲やりましょう!」と言っていたくらい色々とエピソードがあるみたいだったが…もう少し聞きたかったなあ。

 

そしてまさかのトークショーみたいなものもあった。ちょこっとだけだが。4人が花道の先まで歩いてきて、まさかのプチトークショー。「ONE OK ROCKのことを今日初めて見る方もいらっしゃると思うので、何も話さないとただ暴れて帰る野郎としか思われないのでONE OK ROCKとはどういうバンドなのかってのを話していきたいと思います」とTakaが仕切った割には、話が「お前(Taka)の首筋に付いてる紫の痕跡はキスマークですか?」と突っ込まれて「そうそうこれはキスマーク…ってアホ!!」と謎のノリツッコミをしていたり(鍼の跡らしい、喉のケアでしていて「ちょっとええ声出して見てよ」と振られて「アァ〜〜♪♪♪」と美声を出して無言でベースさんを叩いたりしていて面白かった)「お前(Taka)の唇ってめっちゃ厚いよな」というどうでもいい話が続いたり。普通に面白かった。

 

そして真面目な話になり。

意外とTakaはファンに対して「厳しめ」の言葉を与えるんだなあ、と思った。もっと「辛くなったらいつでも俺らのライブに来いよ」「みんな頑張ろうぜ」とか言うタイプだと思っていたが、真逆。そこは少し見直した。

 

「ひとつ言っておきます。俺らはアイドルグループでも、ボーイズグループでもありません。ロックバンドです。そこは誤解しないで下さい。俺らは俺らのやりたいことをやってきて、頑張ってここまできました。俺たちの目標は売れることだけではありません。俺らの音楽がどれだけ皆の心に残るように出来るか。いかに自分たちの納得出来る曲が出来るか。それを常に目標にしています。だから、『俺らにだって出来るんだから、お前らにだって出来るはず』ということをお前らに教えたい。ただ、ファンに言いたいのは、どうかONE OK ROCKに依存しないで欲しい。ONE OK ROCKがいないと生きていけないとか、そんなことは言わないで下さい。俺らはお前らの背中を押すことは出来るけども、俺らの音楽に固執しないで欲しい。お前らはお前らの道を歩んでほしい。「頑張らなくていいよ」なんて言う奴なんて殆どいないだろ?だからお前らのやりたいことをやって頑張って欲しい。俺らはやりたいことをやって、少しでも同じスピリッツを持ったから好きになってくれたわけであって、俺らに依存するのは良くないと思ってる。こんなこと言うとまた『何言ってんだあのクソガキ』とか言われるのかもしれないけど、俺らはそういうスタンスです。『俺らも頑張ってんだから、お前らも頑張れよ』と。だから、お前らはお前ら自身に嘘をつかないでほしい。人に左右されないでほしい。お前らはお前らの道を歩んでほしい。どうか自分の心の内ポケットに聞いてみてほしい。答えは必ずそこにある」

 

そんなことを話していた。まさか「俺らに依存しないで欲しい」と言うとは思わなかった。あと、有名になればなるほど賛否両論も激しくなってきてきっと辛いんだろうな、ということも何となく伝わってきた。確かに正直周りから見たら『チャラいバンド』のイメージしかない。しかし彼らは彼らなりの考えがあり、揺るがないスタンスを持って進んでいるのたろうな、と思った。「俺らは昨日のことも明日のことも考えない。過去のことは振り返ったってどうしようもない。常に前を向いて、進むだけ」そんなことも話していた。おそらくだが、Takaはとても「いい人」なのだろう。桜井さんとご飯に行って親しくなるくらいなので、きっと「いい人」なのだ。

 

「僕もMr.Childrenさんに対バンさせて欲しいと言われるくらいおっきなバンドになったんだなあ、と改めて実感しました。そして今後、俺たちよりもすげえバンドが出てきたら、俺たちがその前座に立てるようなくらいのバンドになりたいです」と話していて少しバカだと思ってしまったが(笑) その意気込みは素晴らしいと思った。「世界一のバンド」なのだから当然、か。

 

あっという間の3時間半の長丁場ライブだった。素晴らしいライブになったことは間違いない。

 

最後にTakaがもう一度ステージにMr.Childrenを呼んでくれて、8人で手を繋いでお辞儀をした。この光景には鳥肌が立った。きっとワンオクのファンも「あのMr.Childrenが見られる」という思いで見に来た人が殆どだと思うので、ハマるかは別として「凄いものを見てしまった」という思いは必ずあるはずだろう。そう、Mr.Childrenって本当に凄いバンドなんだよ、と私は言いたい。

 

そんな「最高に意味不明な対バンライブ」が見られて良かった。

ありがとうございました。

Mr.Childrenも、ONE OK ROCKも。